品川宿と女郎屋と下駄屋
品川とは東海道第一の宿場町。
そこには【おじょうろさん】がたくさんいて、それを目当てに男の人が遊びに来ます。
遊びに行くにはお洒落が重要、とばかりに下駄屋も多かったようです。
足元を見る、とはよく言ったもので。
嘘かホントかわかりませんが、
下足番がお客様の履物を見て通す座敷のランクを変えた、という話もあります。
※だから良い物を履いて行けよ、という下駄屋の売り文句なのかもしれませんが・・・!?
実はこの「男の人の遊び場と下駄屋」という関係はなかなか根深く、やはりそこに需要が生じていたように思います。
昔は下駄が普段履きですから、今の靴屋さんと同様どこにでもある業種であったのは間違いありませんが、
現在下駄屋が残っている町・・・と考えると・・・昔ながらの遊び場という場所に多いと思いませんか?
おそらくは、遊び場に通うお客様にはお洒落な下駄・雪駄を販売し、
また【じょうろやさん】にも日常的な履物の付き合いがあったのだと思います。
事実、丸屋さんは【じょうろやさん】の御用聞き的な側面があったようで、
「ついでにこれも買ってきて」という要望を聞いているうちに「紙や石鹸」といった雑貨品も扱うようになっていた時期がありました。
※現存するタバコ屋併設スタイルもその名残だと思います。
元は立会川の方で下駄屋を営んでいた家系から品川に店を構えた初代の先見の明を感じます。