和装履物の知識を・・・ ~昔話~―品川下駄屋物語―丸屋履物店

品川下駄屋物語

和装履物の知識を・・・ ~昔話~

花緒をすげる技術を習得するのはもちろん。
もう一つ和装履物に関する知識が当然必要です。

この場所に生まれ育ってはいますが正直下駄のことなど全くわかりません。
そこで改めて話を聞いていくとそこには不思議な世界が広がっていました。

当時既にインターネットがあり「検索すればなんでも出てくる」という気がしていましたが、
下駄・雪駄・草履のこととなると、父・祖母から聞いたワードで検索をしてみてもまるでヒットしない、という場合がほとんどでした。
それがまるで「世界から必要とされていない知識」のような気にもなり寂しいような悔しいような。
しかし、それがキッカケとなり自分が発信しなければ無くなってしまう。というような気にさせられたわけです。
既に兄が作った土台があった丸屋のホームページを徹底的にリニューアル、という自分にとっての明確な仕事が生まれた瞬間でした。

まるで初心者な自分が持つ疑問はある意味でお客様と同一だろうと、その自分が初心者向けに発信していくのは自然な流れでした。
はじめは下駄・雪駄・草履の歩き方から手入れをしていったのをよく覚えています。
和装履物専門店では台と花緒が選べて、足に合わせて調節してもらえるんだよ~~というところがメインだったように思います。

ただ、なかなかこの父・祖母から履物の話を聞きだすというのもテクニックが必要と言いますか・・・
どちらかといえば昔話重点になってしまって・・・
昔話ならば子供の頃から聞かされていた事もあり既知感はありますが、成長してから聞く昔話というのも少し違った趣がありました。

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もくじ

丸屋就業

突っ掛けて履く

・和装履物の知識を・・・ ~昔話~     <--現在地

言葉の違い ~じょうろやさん~

品川宿と女郎屋と下駄屋

女郎屋と下駄屋 ~雨の助け~

女郎屋と下駄屋 ~捕物協力~

専門店の多い町

建物について~関東大震災・戦争~

赤線禁止法

オードリーヘップバーン ~ヘップサンダル~

祖父亡くなる

有り難いお客様

時代の流れと共に

なぜ下駄屋を継いだのか