雪駄の目利き―丸屋履物店

雪駄の違いについて

「雪駄には野崎平表と南部表の2種類あるようですが、なぜ1万円以上の価格差があるのでしょうか?」
という質問を受ける事があります。
確かに両方竹皮を編んだ表ですので、材料にそれほど大きな違いがありません。
見た目も同じように見えます。
いったいどこが違うのか。
ここでは、その違いを詳しく紹介させて頂きます。

雪駄表の比較

上図はどちらが野崎平表でどちらが南部表でしょうか?

正解は。
左側の雪駄が野崎平表。
右側の雪駄が南部表です。

まず、編み目の細かさに注目してください。
左側の雪駄の方が少し粗め。
右側の雪駄の方が細かいことが見て分かると思います。
(画像をクリックでさらに拡大できます。)

次に、側面を見てみましょう。

雪駄表の比較
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上の雪駄が南部表。
下の雪駄が野崎平表です。

表面の編み目の比較よりも側面を比べた方がわかりやすいかもしれません。
野崎平表は底革まで包み込むように竹皮が外に垂れているのに対し、南部表は内側へ綺麗に巻き込まれているのがわかります。
側面がどうなっているかなど、気にして見ないとわからないかもしれませんが、南部表は目立たない細部まで丁寧に仕上げられています。
また、竹皮を内側に巻き込む事で竹皮がささくれにくくなるので、初めての方でも気軽にお履き頂けます。

以上が野崎平表と南部表の違いになります。
内部の作りにも違いはありますが、手にとってわかる範囲の違いはこれだけです。
これだけの違いですが、職人さんの手の掛かり方・その技術がまるで違うのがお分かり頂けたかと思います。
値段の違いは職人さんへの技術料と言っても過言ではありません。
これだけ手間隙掛けられた物ですからそれなりの値段になり、また価値があるのだと思います。
是非一度、本物の雪駄を履いてみてください。
日本人ってすごいなぁ、と思えるものが其処にあります。

■番外編:雪駄表と底革の接合方法

雪駄の裏側を注意してみた事がありますか?
雪駄の裏側をよく見てみると、台の周りに細い線が入っています。

雪駄表の比較

丁度色の変わり目付近に線が見えると思います。
これは縫い目線です。
表と底革は糸で縫い合わせられています。
この糸を保護するために切れ込みが入っています。
また、最近では糊付けの物も出てきています。
糊付けと手縫いの物とでは、履き心地の面で大きな違いが出てきます。
糊付けの物ですと、ガチガチに固まってしまうため雪駄本来の柔らかみがありません。
手縫いの物ですと、負荷をかけるとしなうほどの柔らかさがあります。
この柔らかさが足にピタッとフィットして動かない履き心地の良さを生んでいるのです。
※当店では手縫い仕上げの雪駄のみを取り扱っております。

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