その履物、足袋で履きますか?~素足・足袋での履き心地の違い~―丸屋チャンネル@youtubeまとめ―丸屋履物店

その履物、足袋で履きますか?~素足・足袋での履き心地の違い~


1年中素足、という方も中にはいらっしゃるかとは思いますが、寒くなれば足袋を履き・暖かくなれば素足で履く、というスタイルの方が最も多いと思います。
下駄屋として考えてしまうのは、素足の時と足袋の時、それぞれ花緒の具合は違うのではないか・・・ということです。
実際素足で履いた時の感触と足袋などを履いた時の感触は全く違うと思います。
ほんの生地一枚の厚みかもしれませんが、それが及ぼすキツイ・緩いはあると思います。
素足でピッタリに合わせていたのに足袋を履いたらきつかった・・・という経験はありませんか?

慶応元年創業 和装履物処「丸屋履物店」 6代目店主 榎本英臣

もくじ

◆素足・足袋・ソックス系の履き心地の違い

素足の履き心地
足袋の履き心地
靴下の履き心地

◆足袋ならやはり綿足袋!

◆重ね履きor厚い足袋着用予定の方はお伝えください

◆「足袋持参」をお願いする理由

その履物、足袋で履きますか? ~素足・足袋での履き心地の違い~
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素足・足袋・ソックス系の履き心地の違い

素足で履くか、足袋で履くか、はたまた5本指ソックスのようなものなのか、というのは履き心地に関係してくる要素として意外と重要なポイントになると思います。
また、寒い時期には足袋を重ね履きされる方もいらっしゃいますよね。
ネル裏だったり、厚手の足袋だったり、そういった足袋の種類によっても実は和装履物の履き心地は変わっていきます。

素足で履いた場合・足袋で履いた場合・ソックス系で履いた場合
それぞれの特徴を挙げてみようと思います。

履き心地表

素足の履き心地

和装履物の履き心地がもっとも履きやすく感じるのは素足だと思います。
これは利点として足裏が滑るといった事がまずない、ということがあげられます。
正直少々緩くても素足ならばその素足ならではの吸着力で問題なく履けるような気がするぐらい、足についてくるフィット感を感じられるように思います。
なんといっても履物の素材そのものの感触を直に味わう事が出来るのがなによりも気持ちの良い所です。

足袋の履き心地

では、足袋を履いた場合はどうなのか。
足袋でも基本的には問題はないように思います。
ただ、どうしても足袋と相性の悪い履物も存在します。
それは・・・畳表です。
畳表といえば和装履物の代表的な素材の一つなのですが、どうしても畳表の履物の場合、足袋着用時に少し滑りやすいという難点があります。
これについてはいつもよりも気持ちきつめぐらいの花緒調節具合で、フィット感を増して頂けると比較的素直にお履き頂けると思います。

靴下の履き心地

次に靴下。
靴下系と表現していますが、伸び縮みのする足袋であったりそういった具合の商品も靴下と同じような履き心地になるように思っています。
正直ポリエステルやナイロン系で作られている事が多い靴下は滑りやすいです。
花緒をキツく調節したとしても台の上でスルスル動いてしまう、といった事が起こりがちです。
個人的に、履き心地の面から考えた時に靴下系はあまりおススメできません。

足袋ならやはり綿足袋!

履き心地についてはおよそこのような見解です。
単純に素足で履くか、綿足袋がおススメです。
洋服で和装履物を合わせたい!という方も、出来れば綿足袋は履いてもらった方が気持ち良いと思います。

足袋を履くメリットとして挙げられるのは防寒対策になるのは当たりまえですが、花緒ズレ対策に着用する、という方もいらっしゃいます。
素足だと花緒ズレが気になる!という方も、一枚間に足袋が入る事で足当たりは断然違います。

重ね履きor厚い足袋着用予定の方はお伝えください

防寒対策として、何枚か重ね履きをする・・・という方。
これは是非、履物ご購入時にお伝え頂きたい情報です。
おそらく、足袋一枚でピッタリに合わせた場合、重ね履きした状態ではかなりキツイです。
そもそも履けない場合もあるかと思います。

我々専門店はお客様の足に合わせて花緒を調節するのが仕事です。
素足・足袋・重ね履きといった異なる条件にもそれぞれ合わせることは出来ます。
出来れば着用時を想定した装備で花緒を調節してもらう事をお勧めします。

「足袋持参」をお願いする理由

当店のアクセス方法のページに赤文字で「足袋を持参でお越しください・・・」
とあるのはなるべく着用シーンと同じ素材・同じ環境でお試しいただきたいからです。

当店はその場で台と花緒をお見立て頂き、その場で花緒をすげてお客様の足に合わせるという流れになります。
これは当店に限ったことではなく、和装履物専門店の多くはその場で花緒を足に合わせて調節してくれるのではないかと思います。
その場で花緒調節!のメリットを最大限に体感して頂くためにも、着用シーンを想定した足袋等持参がベストだと思います。

最後にもう一度、この動画で伝えたい事を言いますと
「足袋を履いて履くつもりの履物を購入するときは・足袋を忘れずに!」ということです。
足袋によっても履き心地は違いますし、重ね履きなら重ね履き、といった条件で全く違います。
専門店で履物を購入しよう!という時は是非想定の足袋などお持ちください。


その履物、足袋で履きますか? ~素足・足袋での履き心地の違い~
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