草履の経年劣化について―草履コラム―丸屋履物店

草履の経年劣化について

下駄・雪駄・草履などの和装履物は修理をしながら長く履く事が出来る要素が強く、多くの修理依頼を頂きます。
中でも多いのは草履の修理依頼です。
踵の打替えや花緒のすげ替えなどのご依頼も頂きますが、相談内容として多いのが「合成皮革の劣化症状」が原因となっているケースが多いです。
このコラムでは「草履の経年劣化」について、中でも合成皮革の劣化症状についてピックアップして紹介していきます。

結論を先に持ってくると。
「合成皮革を使用した草履の経年劣化は修理できません」
このコラムでは
「合成皮革の経年劣化によって草履にどんな変化が起こるのか」
についてご紹介します。

もくじ

◆草履の経年劣化って?

◆合成皮革による劣化症状

ベタつく
ボロボロになる
底の剥がれ
底に砂利などのゴミが付着する

◆合成皮革の寿命

本革との比較

草履の経年劣化って?

母や祖母の草履があるのですが・・・履けるのでしょうか?とご相談頂く事は多いです。
このコラムで取り上げる「合成皮革の劣化症状」に当てはまる事がなければ、基本的には問題なく履く事が出来るはずです。
接着剤の劣化で底が剥がれるという心配が無いわけではないですが、底に負荷を掛けてみる、などで問題なければ大丈夫なように思います。
むしろ、譲り受けた草履の問題点は【花緒が硬くて痛い】といった「履き心地」の問題である場合がほとんどで、
履き心地に関して【花緒をすげ替える】事で、自分好みのデザインにすることができますし、快適に履く事が出来るようになります。

修理前の草履修理後の草履


合成皮革による劣化症状

草履の経年劣化の主な原因となる「合成皮革」を使用した草履に焦点を当てて、その劣化症状別にご紹介します。

ベタつく

合成皮革の劣化症状として確認できるのが「ベタつき」です。
草履を触った時に「ベタベタする」と感じたらハッキリとそれは「危険」なサインです。
ベタついている状態で実際に履くなどの負荷が掛かった場合、次の項の「ボロボロ」になります。
この「ベタつき状態」で気が付く事が出来れば出先での悲劇は避けられます。
「この草履履けるのか?」と不安になったらまずは素材のベタつきをチェックしてみると良いと思います。

実はよくある悲劇をご紹介します。
知り合いなどに借りた草履が「合成皮革の限界間近の草履」で、気付かずに履いたらボロボロになってしまい、返すに返す事が出来ない・・・
なんとか直して欲しい、という依頼が毎年のようにあります。
しかも、数件という単位ではありません・・・

「ベタつき」状態だと見た目は綺麗な状態を維持している場合が多く、履ける!と感じてしまう場合が多いようです。
心配な草履に対してはちょっと触ってみてまずは「ベタつきチェック」と心掛けてみてください。

※合成皮革の素材によりベタつき症状もなくちょっとした傷などから表皮がボロボロに朽ちていく劣化もあります

ボロボロになる

ボロボロ草履全体

これは見た目に変化の現れる劣化症状ですので、誰もが無意識に感じる劣化症状かと思います。
表皮が剥がれてきた~、エナメルの塗膜が~とよくお問い合わせ頂くのですが、これらは合成皮革の劣化症状が原因です。
よく見られるのが花緒の前ツボや裏地がボロボロになった・・・というもの。
台よりも花緒の方が負荷が掛かりやすいため、最初に劣化症状が出やすい箇所になります。
症状が花緒だけに出ている場合は花緒をすげ替える事でまた履けるようになります。

>>>花緒のすげ替え

ただ、台の方にも同じ素材を使用されている場合があるため、注意が必要です。
現時点で問題なくてもその寿命は近いと考える事ができます。
同様のパターンとして【草履バッグセット】で購入したもので、同一の素材がバッグにも使用されている場合がありますので要チェックしてください。

また、台の方まで劣化が進んでしまっている場合【修復する事は不可能】です。

底の剥がれ

草履の底が剥がれた・・・とお持ち頂くものの中に実は「合成皮革の劣化による剥がれ」も存在しています。
接着面が剥がれているわけではなく、接着面の合皮がボロボロに朽ちる事で底の剥がれが生じているパターンです。
このような状況に関しては再糊付けで履ける態勢にはなりますが、寿命が近いと考えた方が良いと思います。
詳しくは和装履物専門店にご相談ください。

>>>お問い合わせ

底に砂利などのゴミが付着する

裏が劣化草履

これは底に合成皮革を使用していたパターンの草履です。
劣化してベタ付いた素材に砂利やゴミが付着してしまいます。
これは総張り替えをするより無いと思います。

>>>草履修理


合成皮革の寿命

合成皮革そのものの寿命は一体どの程度の期間なのでしょうか・・・
一般的には素材として作られてから【5年】というのが合成皮革の寿命と言われています。
保管方法などで多少の増減はあっても、その寿命は有限となります。

本革草履との比較

当然本革と合成皮革どちらが・・・となりますが。
本革草履の場合【経年劣化により履けなくなる】といった事は起こりません。
実際に母や祖母から譲り受けた草履が現役で全く問題なく履ける、というのは珍しくありません。
その素材が「革であれば」草履はあまり劣化しない、というのが専門店としての見解です。

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