甲州印伝―丸屋履物店

甲州印伝

甲州印伝の財布

甲州印伝

古くは武士の甲冑などにも使用されていたという印伝。現在でも財布や合切袋などを主に身近な革製品として親しまれています。 中でも本場といえる甲州で作られる印伝は上質の物が多く【甲州印伝】と呼ばれ、「印伝」というとこの甲州印伝が連想されます。
当店では、その上質な甲州印伝を花緒にするべく、日本で唯一の甲州印伝伝統工芸士の資格を持つ山本誠さん率いる【印伝の山本】さんの甲州印伝を花緒に仕立て販売しております。
ここでは少し印伝作成の手順に触れながら甲州印伝、甲州印伝の花緒についてご紹介させて頂きます。

甲州印伝に使われる塗料は漆。
下駄などの塗りに使われる漆の場合は刷毛で塗りやすいようにある程度伸ばして使用しますが、印伝の場合は木ヘラで漆付けをするため、刷毛塗りに比べると硬めの漆を使用します。鹿革にぷっくりと漆を付けるには必要な硬さなのだとか。
色は黒・白・赤、それに白と赤を混ぜたピンクなど。それぞれ要望に応じて鹿革に漆付けをして頂いています。

漆の硬さ

漆付け

漆付け

鞣し、着色をした鹿革に漆を付けていく重要な作業です。 伊勢型紙を鹿革に当て、その上から木ヘラで漆を塗っていきます。
漆を使用する場合、2度づけは厳禁。一発勝負での仕上げになります。 その理由は2度づけすると滲み模様が綺麗に出ないのだとか。
均等に漆で柄を綺麗に出すには木ヘラの使い方が重要。 力を入れすぎてしまえば型紙の方が破れてしまいますが、力を込めないと今度は均等に漆を配ることができず、模様がはっきりしない部分まで出てきてしまいます。そこは職人の腕の見せ所、といった所でしょうか。
甲州印伝伝統工芸士の資格を持つ山本誠さんの息子さん・山本裕輔さんは家業を継いで十数年。自分の目の前でその見事な腕前を披露して下さいました。

十分に硬化させる

右画像が漆を塗ったばかりの鹿革。
このまま触れたくなってしまうのですが、最後に漆を硬化させる作業が待っています。
室【むろ】と呼ばれる温度・湿度を管理されたいわば印伝専用の干場に置き硬化させないといけません。
漆の色によっても多少硬化時間や条件が変わってくるようで、最後まで気が抜けないのだとか。
しっかり固まったのを確認してから縫製へ移り、財布や袋物へと変身を遂げていくそうです。当店の場合は花緒へと姿を変えてお客様に提供させて頂いています。

完成・室へ


過去の花緒一覧

過去に仕立てた印伝花緒です。在庫のあるものも少々ございます。お気軽にお問い合わせください。